育児休業3年化と待機児童問題に関する意識調査

  • 2013年7月29日
  • 育児・教育

INDEX

  1. 育児休業3年化で女性を取り巻く環境は変化する?

6. 育児休業3年化で女性を取り巻く環境は変化する? 調査結果

  • 育休3年化で「出産・育児のための退職が減る」約7割、「働く女性の活躍が推進される」約5割
  • 育休3年化効果を予想 家庭では「親子の絆が深まる」8割超、職場では「女性リーダーが増える」2割半
  • 育休3年化におけるママの心配 「育休後の職場での活躍を困難にする」約9割
  • 「女性が就職・転職で不利になる」7割強のママが不安視
  • 育児休業3年化の浸透には、不当な解雇やパワハラ防止のケアが重要
  • 育児休業3年化は「女性の子育て負担を高める」肯定派が約半数

未就学児のママ達は、育児休業3年化によって生まれるメリットや、懸念されているデメリットについて、どのように考えているのでしょうか。
全回答者(1,000名)に対し、育児休業3年化に対する様々な意見を提示し、そのように思うか聞きました。
先ず、就業関係のメリットでは、【出産・育児のための退職が減る】は、67.9%が『そう思う』(「とてもそう思う」と「ややそう思う」の合計、以下同様)となり、約7割の未就学児のママが、育児休業3年化によって、出産・育児による本人が意向しない退職は減ると考えているという結果になりました。また、【働く女性の活躍が推進される】は、『そう思う』が約5割(49.4%)、【女性リーダーが増える】は2割半(25.4%)となり、育児休業3年化は職場での女性の活躍に直接的には繋がらないと考えている人も多いことがうかがえる結果となっています。

育児休業3年化に対する意見についてどのように思うか【就業関係のメリット】(単一回答形式)

次に、家庭や家族に関するメリットでは、【親子の絆が深まる】については8割超(83.7%)が『そう思う』となり、育児休業3年化により、ママが子どもと共に過ごす時間が長くなることで親子の絆が深まるという意見が大半となりました。また一方で、【イクメンが増える】は22.2%に留まり、パパの子育て参加率向上という効果に対しては、懐疑的なママが大半を占める結果となりました。

育児休業3年化に対する意見についてどのように思うか【家庭や家族に関するメリット】(単一回答形式)

それでは、一般的に育児休業3年化の問題点として述べられている事については、実際にどの程度懸念されているのでしょうか。
調査項目の中で『そう思う』が高くなったのは、職場や就職・転職関連のデメリットで、【育休後の職場での活躍を困難にする】では88.8%、【不当な解雇が増える】では81.2%となりました。また、【女性が就職・転職で不利になる】では72.5%となり、【パワーハラスメントが増える】では65.7%となっています。育児休業3年化が社会的に浸透するためには、このような状況を防ぐための十分なケアが重要ではないでしょうか。
また、【女性の子育て負担を高める】では49.0%、【待機児童が減る】では51.5%、【ワークライフバランスが推進される】では52.7%が『そう思う』とし、意見が大きく分かれる結果となっています。

育児休業3年化に対する意見についてどのように思うか(単一回答形式)

INDEX

  1. 育児休業3年化で女性を取り巻く環境は変化する?

みんなのリサーチ(調査レポート)へ戻る