若手とベテランの仕事に関する意識調査2017

  • 2017年7月5日
  • ビジネス

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  1. 若手とベテランの仕事観の違い

2. 若手とベテランの仕事観の違い 調査結果

社会人歴の長さによって、仕事に対する意識や価値観に違いは生まれるのでしょうか。そこで、20歳~29歳の社会人歴5年未満の会社員・公務員を「若手」、40歳~59歳の社会人歴15年以上の会社員・公務員を「ベテラン」とし、若手500名とベテラン500名の合計1,000名(全回答者)に、「若手とベテランの仕事に関する意識調査」を行いました。

  • 急な残業は若手のやる気を削ぐ?若手のモチベーション1位「就業時間内」2位「計画通り」
  • ベテランのモチベーション 1位「レベルの高い仕事」2位「成果に見合った給料」3位「お客さまからの感謝」

全回答者(1,000名)に、どのようなことで仕事のモチベーションが上がるか聞いたところ、若手(500名)では、「就業時間内に業務を完遂すること」が28.6%で最も高く、次いで、「事前の計画通り業務を完遂すること」27.6%、「難易度の高い業務を完遂すること」26.8%、「一緒に働くメンバーに感謝されること」26.2%、「お客さまに感謝される/笑顔がみられること」25.0%が続きました。一方、ベテラン(500名)では、「難易度の高い業務を完遂すること」が30.0%で最も高く、次いで、「成果に見合った給料が貰えること」28.2%、「お客さまに感謝される/笑顔がみられること」27.6%、「事前の計画通り業務を完遂すること」27.0%、「就業時間内に業務を完遂すること」20.8%が続きました。若手はベテランより給料ではモチベーションが上がらず、また、就業時間内に終わることや計画通り終わることで仕事のモチベーションが上がるという人が多いようで、若手が仕事以外の時間を有意義に使いたいと考えている様子が垣間みえる結果となりました。一方、ベテランでは、レベルの高い仕事に携わることやきちんとした評価を得られることで仕事のモチベーションが上がる人が多いようです。

どのようなことで仕事のモチベーションが上がるか[複数回答形式]

  • 各上位10項目を表示

【若手(n=500)】[1位]就業時間内に業務を完遂すること 28.6%[2位]事前の計画通り業務を完遂すること 27.6%[3位]難易度の高い業務を完遂すること 26.8%[4位]一緒に働くメンバーに感謝されること 26.2%[5位]お客さまに感謝される/笑顔がみられること 25.0%[6位]新しい知識・技能を身につけられること 24.4%[7位]成果に見合った給料が貰えること 24.0%[8位]協力して業務を完遂すること 22.8%[9位]専門的な知識・技能を身につけられること 19.8%[10位]一人で業務を完遂すること 15.2%【べテラン(n=500)】[1位] 難易度の高い業務を完遂すること 30.0%[2位] 成果に見合った給料が貰えること 28.2%[3位]お客さまに感謝される/笑顔がみられること 27.6%[4位] 事前の計画通り業務を完遂すること 27.0%[5位]就業時間内に業務を完遂すること 20.8%[6位]新しい知識・技能を身につけられること 20.0%[7位]協力して業務を完遂すること 19.8%[8位]専門的な知識・技能を身につけられること 19.4%[9位]一緒に働くメンバーに感謝されること 19.2%[10位]一人で業務を完遂すること 18.0%

  • 黄色塗り…若手とベテランを比較し、比較対象よりも上位となった項目
  • 「大事な会議」と「急病の家族」だったらどちらを優先?若手もベテランも"家族を優先"が多数派
  • 友人の結婚式の日に仕事でトラブル!若手もベテランも6割強が結婚式を優先

若手とベテランで仕事に対する姿勢や意識にはどのような違いがあるのでしょうか。全回答者(1,000名)に、仕事とプライベートでどちらかを選ぶシーンを提示し、それぞれどちらを優先させるか聞きました。

まず、≪「大事な会議」と「急病の家族の病院への送迎」のどちらを優先させるか≫では、若手(500名)は「大事な会議を優先する」が26.6%、「急病の家族の病院への送迎を優先する」が73.4%となり、ベテラン(500名)は「大事な会議を優先する」が17.0%、「急病の家族の病院への送迎を優先する」が83.0%となりました。「急病の家族の病院への送迎を優先する」と回答した人の割合は若手よりもベテランのほうが10ポイント近く高い結果となったものの、若手とベテランのどちらも家族を優先するほうが多数派となりました。

また、≪「トラブル対処のための休日出勤」と「友人の結婚式参列」のどちらを優先させるか≫では、若手は「トラブル対処のための休日出勤を優先する」が38.8%、「友人の結婚式参列を優先する」が61.2%となり、ベテランは「トラブル対処のための休日出勤を優先する」が36.6%、「友人の結婚式参列を優先する」が63.4%となりました。若手とベテランのどちらも、休日出勤よりも友人の結婚式を優先させたいと考えているようです。

仕事に関する事柄について、どちらを優先させるか[各単一回答形式]

平日の朝…P:大事な会議,Q:急病の家族の病院への送迎【若手(n=500)】[Pを優先する]26.6%[Qを優先する]73.4%【ベテラン(n=500)】[Pを優先する]17.0%[Qを優先する]83.0% 休日…P:トラブル対処のための休日出勤,Q:友人の結婚式参列【若手(n=500)】[Pを優先する]38.8%[Qを優先する]61.2%【ベテラン(n=500)】[Pを優先する]36.6%[Qを優先する]63.4%

  • 若手よりもベテランは上司の誘いを上手にかわす?「上司より気になる異性との食事を優先」ベテランの6割半
  • 帰る間際にお願いされた「急な残業」VS「自己投資」若手もベテランも「習い事の予定を断って残業」が多数派
  • 「上司の送別会」VS「趣味に関する限定イベント」
    多数派は若手もベテランも「上司の送別会を優先」、でも、ベテランの4割半は「趣味のイベントを優先」と回答

続いて、≪「上司からの食事のお誘い」と「気になる異性からの食事のお誘い」のどちらを優先させるか≫では、若手は「上司からの食事のお誘いを優先する」が39.6%、「気になる異性からの食事のお誘いを優先する」が60.4%となり、ベテランは「上司からの食事のお誘いを優先する」が33.4%、「気になる異性からの食事のお誘いを優先する」が66.6%となりました。若手とベテランのどちらも上司との食事よりも気になる異性との食事を優先させるのが多数派となっており、「気になる異性からの食事のお誘いを優先させる」と回答した人の割合は若手よりもベテランのほうが6.2ポイント高い結果となりました。

また、≪「急にお願いされた残業」と「スキルアップのための習い事の予定」のどちらを優先させるか≫では、若手は「急にお願いされた残業を優先する」が74.2%、「スキルアップのための習い事の予定を優先する」が25.8%となり、ベテランは「急にお願いされた残業を優先する」が78.0%、「スキルアップのための習い事の予定を優先する」が22.0%となりました。食事のお誘いとは異なり、残業とスキルアップの機会とでは、若手もベテランも仕事を優先させる人のほうが多いようです。

さらに、≪「上司の送別会」と「趣味に関する限定イベント(例:好きなアイドルの解散コンサートなど)」のどちらを優先させるか≫では、若手は「上司の送別会を優先する」が58.4%、「趣味に関する限定イベントを優先する」が41.6%となり、ベテランは「上司の送別会を優先する」が54.8%、「趣味に関する限定イベントを優先する」が45.2%となりました。若手とベテランのどちらも、趣味のイベントを優先させたいと考えている人よりも、上司の送別会を優先させようと考えている人のほうが多いようです。

仕事に関する事柄について、どちらを優先させるか[各単一回答形式]

終業後…P:上司からの食事のお誘い,Q:気になる異性からの食事のお誘い【若手(n=500)】[Pを優先する]39.6%[Qを優先する]60.4%【ベテラン(n=500)】[Pを優先する]33.4%[Qを優先する]66.6% 終業後…P:急にお願いされた残業,Q:スキルアップのための習い事の予定【若手(n=500)】[Pを優先する]74.2%[Qを優先する]25.8%【ベテラン(n=500)】[Pを優先する]78.0%[Qを優先する]22.0% イベント…P:上司の送別会,Q:趣味に関する限定イベント(例:好きなアイドルの解散コンサートなど)【若手(n=500)】[Pを優先する]58.4%[Qを優先する]41.6%【ベテラン(n=500)】[Pを優先する]54.8%[Qを優先する]45.2%

  • 働き方改革は若手を刺激?「週休3日制」や「プレミアムフライデー」賛成派はベテランより若手に多い
    「週休3日制」に賛成の若手6割、「プレミアムフライデー」は5割弱
  • 若手よりベテランが職場のシニアパワーに期待!ベテランの過半数が「高齢者の就業」の推進に賛成

全回答者(1,000名)に、勤務先での働き方の変化についての項目を提示し、それぞれ賛成するか聞いたところ、賛成と回答した人の割合は、「育児などを機に離職した女性の復職制度を推進する」では若手64.0%、ベテラン60.8%と若手もベテランも6割以上となり、「育児や介護に伴う転勤制度の見直しを推進する」では若手59.4%、ベテラン59.6%とどちらも約6割となりました。育児を理由に職を離れた女性の復職を後押しすることや育児・介護を行う女性の事情を考えて制度を見直すことに対しては、若手とベテランのどちらも賛成派が多い結果となりました。

若手とベテランで賛成派の比率に差がみられた項目についてみていくと、「週休3日制を導入する」(若手59.4%、ベテラン48.6%)や「プレミアムフライデーを導入する」(若手48.4%、ベテラン34.2%)では、ベテランと比べて若手のほうが賛成と回答した人の割合は高くなりました。週休3日制やプレミアムフライデーといった最近注目されている制度については、賛成派は若手に多いようです。また、「年功序列制の廃止を推進する」(若手40.0%、ベテラン32.4%)でも、ベテランと比べて若手のほうが賛成と回答した人の割合は高くなりました。

一方、「高齢者の就業を推進する」(若手34.4%、ベテラン51.8%)では若手と比べてベテランのほうが賛成と回答した人の割合は高くなりました。

勤務先での働き方の変化について、賛成するか[各単一回答形式]

  • 全体での割合が高い順に、「賛成」の割合を表示

[全体(n=1000) 若手(n=500) ベテラン(n=500)][育児などを機に離職した女性の服飾制度を推進する]全体:62.4% 若手:64.0% ベテラン:60.8%[育児や介護に伴う転勤制度の見直しを推進する]全体:59.5% 若手:59.4% ベテラン:59.6%[副業・兼業を推進する]全体:54.5% 若手:57.6% ベテラン:51.4%[週休3日制を導入する]全体:54.0% 若手:59.4% ベテラン:48.6%[高齢者の就業を推進する]全体:43.1% 若手:34.4% ベテラン:51.8%[プレミアムフライデーを導入する]全体:41.3% 若手:48.4% ベテラン:34.2%[残業時間ゼロで残業代ゼロを推進する]全体:38.1% 若手:36.6% ベテラン:39.6%[年功序列制の廃止を推進する]全体:36.2% 若手:40.0% ベテラン:32.4%[裁量労働制を推進する]全体:34.3% 若手:34.8% ベテラン:33.8%[テレワークを推進する]全体:31.4% 若手:33.8% ベテラン:29.0%

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