ソーシャルビジネス・社会貢献活動に関するビジネスパーソンの意識調査
- 2015年4月21日
- ビジネス
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- ビジネスパーソンの社会貢献活動
4. ビジネスパーソンの社会貢献活動 調査結果
- 「行政だけに頼っていたら、社会問題の解決は難しい」84%
- 社会貢献活動の参加経験「寄附」46%、「献血」34%、「物資援助」11%、長期的な取り組みは経験率が低め
- ビジネスパーソンの3割が「社会貢献活動の経験なし」、4割半が「今後1年以内の参加意向なし」
- 社会貢献活動参加のハードル「自分や家族のことで手一杯」44%、「興味なし」41%
経験者が社会貢献活動を継続できない要因「時間が確保できない」38% - 有給休暇取得率UPで社会貢献活動が活性化?社会貢献活動がしやすい職場環境とは?
全回答者(1,000名)に対し、《行政だけに頼っていたら、社会問題の解決は難しい》と思うか聞いたところ、『そう思う』が83.8%となりました。社会問題の解決には行政の取り組みに任せるだけでは不十分だ、とする意識を持つ方が多い様子が窺えます。
「行政だけに頼っていたら、社会問題の解決は難しい」と思うか(単一回答形式)
続いて、社会貢献活動について、どのような活動に参加した経験があるか聞いたところ、「寄附」が45.7%で最も高く、次いで「献血」が34.4%、「物資援助」が11.1%、「公共の場所の美化(花植えや清掃)」が10.4%で続きました。上位には、比較的短時間で完結する社会貢献活動が多く、そのほかの社会貢献活動、例えば「見守りや声かけ」(6.1%)や「被災地のボランティア」(5.0%)、「消防団や青年団などの地域活動」(3.2%)は1割未満となっています。また、いずれの社会貢献活動の経験もないとする「特になし」は30.0%となりました。
また、今後1年の間に、(再度)参加したい社会貢献活動について聞いたところ、「寄附」が24.3%、「献血」が19.9%で、そのほかは1割未満となり、いずれの社会貢献活動の参加意向もないとする「特になし」は46.0%でした。
社会貢献活動の参加経験/参加意向(各複数回答形式)
多くの方が行政の取り組みに任せるだけでは社会問題の解決に繋がらないと感じていながらも、行動に移せていなかったり、参加意欲がわかなかったりするのには、どういった障害があるのでしょうか。
これまでに社会貢献活動の参加経験がない方、または、今後1年の間に参加意向のない方(485名)に対し、社会貢献活動に参加したことがない、参加したいと思えない要因を聞いたところ、「自分や家族の生活のことで手一杯」が44.1%、「興味・関心がわかない」が41.0%、「時間が確保できない」が26.2%、「活動資金が確保できない」が13.4%、「どうやって始めてよいかわからない」が10.1%で続きました。
社会貢献活動の経験があり、今後1年の間に参加意向がない方の回答に注目すると、「自分や家族の生活のことで手一杯」が60.5%で最も高く、「時間が確保できない」が38.4%で続いています。社会貢献活動に注力する心理的、時間的な余裕のなさが、社会貢献活動の継続・定着を妨げている様子が窺えました。
社会貢献活動に参加したことがない、参加したいと思えない要因(複数回答形式)
- *対象:これまでに社会貢献活動の参加経験がない方、または、今後1年の間に参加意向のない方
それでは、今よりもっと社会貢献活動がしやすい環境になるためには、職場にどういった変化や制度が求められているのでしょうか。全回答者(1,000名)に聞いたところ、「有給休暇を取得しやすくする」が32.6%で最も高く、「ボランティア休暇」が28.9%、「昇給」が24.4%、「柔軟な勤務時間(フレックスタイム制など)」が22.4%、「長期休暇(1ヵ月間などのまとまった休みが取れる)」が21.9%、「社会貢献手当」が21.4%で続きました。上位には時間の確保に関連する変化・制度が散見されています。このような職場の変化や制度の策定によって時間的な余裕が確保されれば、社会貢献活動に前向きになるビジネスパーソンが今よりもっと増えるのではないでしょうか。
(今よりもっと)社会貢献活動がしやすくなる職場の変化や制度(複数回答形式)
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